メタファーで使われているオマージュネタ・元ネタについて調査。
アトラス35周年記念タイトルということもあってアトラスネタが多いと思いきや、アトラス以外のネタも意外と多い?
あくまで個人的な見解・推測であって、決定づけるものではないので要注意。
ニンゲン
ニンゲンのデザインは、画家ヒエロニムス・ボスの絵画を原案にリファインされたものとのこと(セガ公式のメタファー第2報)。
どれが元ネタなのかは書いていなかったので、ヒエロニムス・ボスのWikipediaや名古屋市美術館ミュージアムショップの公式サイトなどを頼りに調べてみた。
ホモ・ゴルレオ
「快楽の園」(Wikipedia)の中央、右下辺り。Dancers with Owl。
ホモ・アヴァデス
「快楽の園」(Wikipedia)の右、The Tree Man。
ホモ・ジャルゾー
「隠遁聖者の三連祭壇画」(Wikipedia)の左、左下にいるHead-footer with Owlや、「最後の審判」のHeadfooter(名古屋市美術館ミュージアムショップ)など顔と足だけのキャラクターが複数いるので、それらを参考にしている?
ホモ・サバラ
?
髭面のおじさんという要素なら「最後の審判の三連祭壇画(ウィーン美術アカデミー)」(Wikipedia)の中央、左の建物の上にいる「Freak with Beard」(名古屋市美術館ミュージアムショップ)がいるが、イカのような触手要素のあるものが見つからなかった。
ホモ・フィオス
「乾草車の三連祭壇画」(Wikipedia)の中央、右辺りにいる魚に足の生えた生物。
ホモ・フルキロ
「パトモス島の聖ヨハネ(ボス)」(Wikipedia)の右下、Choir’s Devil
ホモ・カスコ
「快楽の園」(Wikipedia)の右、右下辺りにいるHelmeted Bird Monster
ホモ・ルアーノ
「最後の審判の三連祭壇画(ウィーン美術アカデミー)」(Wikipedia)の中央、左下辺りにフライパンを持った白いフードを被った人物(悪魔?)。
ホモ・オッポ
「最後の審判の三連祭壇画(ウィーン美術アカデミー)」(Wikipedia)の中央、下辺りにEgg Monster
ホモ・ペント
「聖アントニウスの誘惑の三連祭壇画」(Wikipedia)の右、右下
ホモ・フレイモ
「快楽の園」(Wikipedia)の右、上辺りにいるEar with Knife
ベルセルクの影響もあり?
メタファーがまだPROJECTReFANTASYのころに、電ファミニコゲーマーにて橋野桂氏、副島成記氏と三浦建太郎氏の3名による鼎談記事があり、三浦建太郎氏の漫画「ベルセルク」の影響を受けている可能性あり?
ニンゲンはヒエロニムス・ボスの絵をリファインしたものだが、ベルセルクでもオマージュ※されていたりする。
※ベルセルクの34巻、幻造世界(ファンタジア)編へと繋がる世界が変化するシーンで、ヒエロニムス・ボスの絵画がオマージュされている。
竜殺しの剣や鉄塊、妖精の粉など、ベルセルクで登場するようなアイテムもメタファー内に一応ある。
ファッション
本作のキャラクターのファッションは、50~60年代のイギリスの若者文化「スウィンギング・ロンドン」を参考にしている模様※。
※ATLUS Exclusive『メタファー:リファンタジオ』ストーリー編にて17分50秒辺りから語られている。
種族名
メタファーに出てくる種族の名前は、その種族の性格を代表したものを言葉遊びした名付け方になっている?
ルサント族:ルサンチマン
クレマール族:クレーマー
ムツタリ族:ムッツリ
ユージフ族:ユウジュウフダン
一応、上記4つはProjectRefantasyのコンセプトビデオ2にキーワードが出ているため、可能性が高い。
カマッテが不明。
ローグ族:老害?
イシュキア族:意識高い系?
パリパス族:パリピ?
二ディア族:?
エルダ族:?
幻想小説/モア
「ユートピア」という小説が元ネタ?
モアの名前も恐らく、「ユートピア」の作者トーマス・モアからと思われる。
鎧戦車/覚醒器
「鎧戦車」は選挙活動で使われる街宣車、アーキタイプの力で変身する際に心臓が変化したもの「覚醒器」が拡声器の言葉遊び。
太刀乗り
今作の町中を高速移動出来る手段として使われる「太刀乗り」。
立ち乗りスクーターやセグウェイ、キックボードなどの「立ち乗り」の言葉遊び。
空飛ぶ剣に乗ってスケボーやサーフィンのように移動するのは昔のアニメのパロディネタらしい??
アニメ制作会社ガイナックスの前身になった「DAICON FILM」という1980年代に活動していた自主制作映像グループの「DAICON Ⅳ」という作品の中で「空飛ぶ剣に乗ってスケーボーやサーフィンのように移動するバニーガール」のシーンがある模様。
近年だとガイナックスの後身?であるスタジオカラーが2015年日本アニメ(ーター)見本市の第35話「カセットガール」でもセルフオマージュしている?
MAG
メタファーでは、魔法の源となる粒子「マグラ」の濃い場所にいる動物や魔法生物の体に蓄積されているマグラ結晶のこと。
アトラス作品的には生体マグネタイト(MAG)という悪魔が肉体を維持するために必要な生命エネルギー的な要素が女神転生シリーズなどで昔は良く使われていた…。
近年ではとんと見かけなくなった…。
システム
プレスターンバトルは「真・女神転生Ⅲ」以後のアトラスの多くのゲームで採用されている。
合体技などは「ペルソナ2」「ペルソナ3」「アバタールチューナー」などあるが、アバチュに近い?
昼夜行動で時間経過のカレンダーやフォロワーといったシステムは「ペルソナ3」以後のナンバリングで採用されているスケジュールやコミュに近いが、マップ上のダンジョンに日数を消費して移動や探索を行うと行った点では「ノーラと刻の工房」や他社のアトリエシリーズに近いかも?
BGM
今作のBGMはアトラスの数々のタイトルでお馴染みの目黒将司氏が担当している。
今作のBGMのテーマは「宗教音楽」※だそうで、メタファー内の世界観での様々な宗教音楽はどんなものになるかというのを深堀りしたとか。
※『メタファー:リファンタジオ』CREATOR’S VOICE「This is “Metaphor: ReFantazio”」にて11分30秒辺りから語られている。
BGMの雰囲気をこれまでのアトラス作品で例えるなら真・女神転生ストレンジジャーニーに似ていると個人的には思う。
御経/念仏のような歌唱を取り入れたBGMといった点では魔剣爻(シャオ)の「八卦」などとも共通している。
アーキタイプ関連
一部のアーキタイプの名称がアトラスの過去作と同名、もしくは関連のあるものが含まれている。
ソウルハッカー→デビルサマナーソウルハッカーズ/ソルハッカーズ2
デビルサマナー→デビルサマナーシリーズ
ペルソナマスター→ペルソナシリーズ
サムライ→一般的な職業名ではあるが、真・女神転生Ⅳに同名の役職が存在する。
メサイア→P3主人公のペルソナと同名。また、救世主(メシア)として見ると真・女神転生シリーズでも使われるワード。
トリックスター→神話に出現するいたずら者的なものだが、P5主人公の別の呼び名の1つと同名でもある。
ファイター(戦士)/マジシャン(魔術師)/ナイト(騎士)/ニンジャ/サムライといった一般的な職業名ではあるが、「BUSIN」などアトラス作品でも使われていることはある。
また、モンク/ガンナー/スナイパー/ドラグーン/パラディン/ウォーロック/プリンスなど世界樹の迷宮シリーズの職業と同名のアーキタイプもいる。
デビルサマナーの召喚では、真・女神転生シリーズやペルソナシリーズでおなじみの悪魔も出現する。
電ファミニコゲーマーに今作のキャラデザを担当している副島成記氏とイラストレーターの出渕裕氏の対談記事がある。
この中で鎧やロボットについて語っているので、アーキタイプのデザインはその影響があるのかも…?
アーキタイプのデザイナーは、今作のキャラデザの「副島成記」氏だけでなく、世界樹シリーズでもおなじみの「日向悠二」氏も参加している。
「英雄」は一般的な名称ではあるが、スキルを使う変身枠を英雄という名称で使うのは「幻影異聞録♯FE」でも使われている。
魔法/スキル名
タルカジャや◯◯ブースタなど一部の魔法名やスキル名は「真・女神転生シリーズ」や「ペルソナシリーズ」と共通している。
ボットやブリズ、ビタルジャなど一部の魔法名は「FC版女神転生」や「ラストバイブルシリーズ」など古めのタイトルと共通している。
ジンテーゼ「終末王魔法・アーマゲドノ」は、ペルソナ2やペルソナ3の「ハルマゲドン」モチーフ?
主人公
今作の主人公は青髪+髪型でP3主人公を連想する人が割りといる模様。
これに関しては、「メタファー主人公にはP3主人公の面影が感じられる。繋がりがある?」という質問に対し、副島氏が「描き分けができていないだけ(苦笑)」「好きな形状、デザインをしていくと似てしまう部分がある、関係はありません。」とアトラスストーカー倶楽部2024SUMMER(電撃オンライン記事)で回答している。
ガリカ
妖精。
真・女神転生シリーズでは初めに妖精(ピクシー)が仲間になることが多い?
アトラスのファンタジー物で主人公+妖精の組み合わせは、グローランサーシリーズで既にやっているっぽい?
ルイ
「真・女神転生シリーズ」でルシファーが人の姿で登場するときの名前がルイ・サイファーで基本的には金髪であるため、今作のルイとも共通している。
また、今作のルイの終盤ボスとしての形態がわりとルシファーっぽさはある。
グライアス
グライアスは「女神転生外伝ラストバイブルシリーズ」の2や3などで登場する伝説上の魔獣王の名前。
今作ではアルヴィド・アルセスの偽名として使われている。
蜜蜂のささやき亭
「ミツバチのささやき」という同名の映画があるが、関係あるのだろうか…。
激堅黒パン
「ノーラと刻の工房」の攻撃アイテムと同名。
ノーラでは、作成しやすい黒パンを家の中にしばらく放置しておくだけで強力な攻撃アイテム「激堅黒パン」へと変化するため、プレイヤーに非常に重宝されたアイテム。
ネット上ではこの激堅黒パンを投げるゲームとネタにされることも多い…。
あと期限3年なのに実際は2年と半年ちょっとくらいで終わるというのもネタにされることが多い…。
妖刀ニヒル
真・女神転生シリーズやペルソナシリーズ、世界樹シリーズなどでもよく出てくる武器。
手塚治虫氏の漫画「どろろ」に出てくる妖刀「似蛭」が元ネタ。
銀河烈星拳
真・女神転生5に登場するアルテミス専用スキルと同名の拳武器。
さらにその元ネタは車田正美氏の漫画「聖闘士星矢」のペガサス流星拳と思われる。
ジョーカーナイフ/世紀末覇者の鉄拳
ジョーカーナイフは説明文が「権威や秩序を嘲笑う反逆者の短剣」とあるので、P5主人公の短剣と思われる。
世紀末覇者の鉄拳は説明文が「とある『女傑』が使っていたとされる鉄拳」なので、北斗の拳のラオウではなくP5の新島真(世紀末覇者先輩)の物と思われる。
五右衛門の秘刀もP5の喜多川祐介の物の可能性はあるが、上記2つと比べP5なのかルパンの五右衛門なのかさらに元ネタの石川五エ門なのかは分からない。
モンタリオ祝祭歌劇場の遺物
9月のモンタリオ祝祭歌劇場で紹介されている遺物は、アトラス関連作品の小物?
白い(灰色?)バケツみたいなの=真・女神転生SJのデモニカスーツの頭部分
金色の豚みたいなの=P5のカネシロパレスのボス
フォーデンが出した遺物「聖杯」=P5のメメントスのボス
そっとしておこう
レガリス大聖堂で放心している兵士と会話すると発生する選択肢にある「そっとしておこう」。
P4主人公が多用する台詞(文?)。
今後ともよろしく
主人公専用アーキタイプ解禁時のガリカとの会話での選択肢にもある「今後ともよろしく」。
真・女神転生シリーズなど悪魔が仲間になった際の定番の台詞。
うまし
ヒュルケンベルグがなにか食べた時によく言うセリフ「うまし」。
オードリー春日など芸能人が食レポで言うことがある。
また、柳沢きみお氏の漫画「大市民」などでも使われている。
うまいの古い言い回しというだけではあるが、アトラスは割と芸能人ネタを使うことも、漫画ネタを使うこともあるため、ここらへんがモチーフの可能性もあり??
ネタバレ関連
ビルガ島関連
ビルガ島の施設名が、世界樹の迷宮Ⅰのものと酷似している。
メタファーの宿屋「長鳴鶏亭」、世界樹Ⅰの宿屋「長鳴鶏の宿」
メタファーのショップ「武具屋『シリカ』」、世界樹Ⅰのショップ「シリカ商店」
メタファーの酒場「大衆酒場『金鹿』」、世界樹Ⅰの酒場「金鹿の酒場」
メタファーの魔法屋「呪術屋『ケフト』」、世界樹Ⅰの治療施設「ケフト施療院」
また、エディンがビルガ島を竜神の都エト・リアと名付けているが、世界樹の迷宮1の舞台となる町の名前がエトリア。
アリアドネの糸が脱出アイテムだったりするのも、世界樹の迷宮と同じ。
メタファーの竜宮神殿の地下へと進んでいくと、現代のビルのような建物が並ぶ辰祝(シンジュク)ノ都があり、現代の文明(のような高度に発展した文明)がとある理由によって滅んだ後だと判明するが、世界樹の迷宮Ⅰも同じ展開。
メタファーの辰祝ノ都と世界樹1のシンジュクのマップもほぼ同じような構造になっており、辰祝ノ都BGMも遺都シンジュクのアレンジになっている。
ちなみにシンジュクのモデルは東京都庁と思われる。
終盤に三竜と戦うことになるのも世界樹と共通している。
メタファーと世界樹の迷宮では色々と設定が違うため、恐らく同じ世界観というわけではないと思われる。
例:過去の文明が滅んだ原因、魔法の有無、エトリア周辺の地形など
ビルガ島は、もしかしてビルが島って駄洒落…?
ムツタリ族の仮面は虚無僧っぽいと思ってたけどよく見ると建物っぽいものが多い…?
ニンゲンの正体
ニンゲンの正体は魔力の暴走による恐化で旧世界の人間が変化したものだが、ニンゲン化すると理性を失う、エルダ族がニンゲンになる(実際には違ったが)から差別されていた、ルイが他の人間をニンゲン化することができるなど、諫山創氏の漫画「進撃の巨人」を彷彿とさせる描写が多い。
他の種族名は性格の言葉遊びっぽいが、エルダ族の語源はエルディア人からだったりするのだろうか…?
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